事業所得については、事業者が売上げ及び必要経費を適切に記帳し、適正な申告を行わねばならない。
振り返ってみれば、戦後、シャウプ勧告に従い、記帳慣行が未成熟という状況の下で申告納税制度の定着を図るために青色申告制度が導入され、その後、同制度の下で記帳水準は着実に向上してきた。
また、適正・公平な課税の実現に向け、税務調査をはじめとする課税当局の努力が今日まで継続されている。
しかしながら、事業所得に係る必要経費についてみれば、その範囲が必ずしも明確ではなく、本来、必要経費に算入できない家事関連経費について混入を防止する制度的担保が存在しない。
そうした中、一般の給与所得者にとって、日常生活において目にする事業所得者の行動に納得し難い思いを抱くこともあり、税負担の不公平感が醸成されている。
現在、情報技術の進展により、それほど困難を伴わず事業所得者が記帳を行い得る環境が整ってきている。
事業所得について、売上げ、必要経費の記帳に基づく申告納税の趣旨の重要性を再認識する必要がある。
簡素な税制を構築する狙いから、事業所得に関しては、実額での必要経費は正しい記帳に基づく場合のみ認めることとし、そうではない場合には一定の「概算控除」のみを認めるとの仕組みを導入することも考えられよう。
また、事業所得をはじめとし、組合形態を用いるなど多様な事業形態によって所得を稼得する場合が見られるようになってきている。
こうしたものに対しては、事業形態の性格や他の事業形態とのバランスを踏まえつつ、適切な課税が確保されるような対応を更に検討していく必要がある。
【日記の最新記事】




![Powered by 269g[ブログ・ジー]](http://269g.jp/img/269g.gif)